平成19年4月の給与計算時期までに雇用保険料率が決定しない場合の雇用保険料控除額はどのように計算したら良い?

 平成19年4月から雇用保険料率改正が予定されているそうですが、 まだ正式決定ではないと聞きました。もしも4月の給与計算時期までに、正式決定にならない場合は、 給与計算の際の雇用保険料控除額は、今までと同じ料率で計算したら良いのでしょうか?それとも新しい料率で計算したらよいのでしょうか?

新潟県 Hさん

新潟県にお住まいのHさんから、上記のご質問をいただきました。

すでにこのサイトでもお伝えしておりますが、平成19年4月から雇用保険料率が引き下げられる予定になっております。

参考:
平成19年4月1日から雇用保険料率が引き下げられる予定です
平成19年4月現在適用されている社会保険・ 雇用保険の料率早見表

しかし、現在(平成19年4月10日)のところ、この雇用保険料率の改正についての内容が盛り込まれた『雇用保険法等の一部を改正する法律案』は、衆議院で可決されたものの、参議院ではまだ可決されておらず、 審議中となっております。

そのため、すでに4月になっているにもかかわらず、 正式には平成19年4月からの雇用保険料率が確定しないというおかしな事態となっており、給与計算担当者様の中には、 Hさんと同じように頭を抱えておられる方も少なくないと思います。

この件についてまずは基本的な考え方を説明します。

現在国会で審議されているのはあくまでも改正案です。これが可決・成立するまでは、改正前の元々の雇用保険法が適用されているということになります。

したがって、正しいやり方としては、『雇用保険法等の一部を改正する法律案』の成立前に給与を支払う場合には、 改正前の雇用保険法で定められた旧料率で雇用保険料を計算するということになると思います。

もちろん改正案が成立せず、改正が行われない場合はそのままで良い訳ですが・・・。問題は、このようにして旧料率で控除した後に、 4月からということで改正案が成立した場合です。

この場合には、あらためてその成立した内容に基づき、 控除額を調整するという手順になります。


具体的には、一般の業種の場合には、旧料率は8/1000であり、 改正案の内容による新料率は6/1000となっています。

 

仮に4月の給与を15日に締めて20日に支払う会社で、その段階までに改正案が成立していないと仮定しますと・・・。

給与額100,000円の方について、雇用保険料控除額は、旧料率で計算した800円ということになります。

そして、改正案が成立した時点で、新料率で計算した雇用保険料控除額600円との差額200円をなんらかの形で還付する、ということになります。

・・・はっきり言って、面倒です。二度手間になる可能性が非常に強いです。

が、正しいやり方、ということになりますと、こういう現在のところこういうやり方になると思います。


ちなみに、労働保険事務組合宛に届いた新潟労働局総務部労度保険徴収課長名の「平成19年度年度更新保険料申告書」 についてという文書の中では、次のように記載されております。

 

平成19年度の雇用保険率決定前に4月分賃金が支払われる場合は、 雇用保険料の本人負担分については法律改正前であるため旧料率で計算し、 改正後に改正内容に基づき調製することになる旨を委託事業主にご説明願います。

それにしても、いかに正しいやり方とはいえ、 結局還付しなければならなくなることがほぼ決まっている分についても控除しなければならないというのは、ちょっと抵抗がありますし、 そのための事務負担も相当に大きなものになります。

期限が決まっている法案については、きちんとそのときまでに成立させていただきたいものです。

一部情報では、10日過ぎを目処に可決成立させる、などとも言われておりますが・・・。

私も詳細に国会審議を追いかけているわけではありませんので、細かいところはわかりません。

なんとか多くの会社が給与計算時期を迎える前までに、きちんとした結論が出ることを期待するばかりです。

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